《one point》冷やすもの .....人類は、ものを冷やすために「氷」を使用してきたが、その原理は固体(こおり)が融けて液体(みず)になるときにその周囲から融解熱を奪うというものだった。また、「す焼きのつぼ」に入れたみずも(にじみ出たみずの蒸発による気化熱奪取で)冷たくなった。「気化し、圧縮で液体化する」という循環(つまり冷却効果)を可能にした物質がフレオン(chlorofluorocarbon)だった。冷凍船ののちに実用化された電気冷蔵庫は「食料保存革命」を惹起し、ひとびとは①生鮮食品を毎日かわなくて良くなり、②腐敗しやすいものも安全保管が可能になり、③食事を作り置くことができるようになった。さらに人類は「空気を冷やす」ことへもあしを踏み入れる。