ことばを拾う①

2026年05月09日

「晴れる。曇る。なら、雨る」。

はじめ聞いたとき笑ってしまったが、引いて考えてみると示唆に富む(妥当かもしれぬ)ことばである。天気予報で晴れ/曇り/あめ(冬季はゆき)と、同等に知らされるではないか(これを「天気三分の計」と…言わない:笑)  これらを動詞化すれば、あめる/ゆきるとなるじゃねーか、と。英語にも、確かに clear/cloud/rain と動詞の謂いがある。

…調べてもらったところ、「雨る」というのはやはり問題である様だ。

さきの二者は「晴れている」「曇っている」と、基本「そらの様子」を表わしているという。それが名詞になって、晴れ/曇り。対して、あめ/ゆきは、そらから「降ってくるもの」である(みぞれ/かみなりも同類か)。ものなので、名詞である。これを転じ「みぞれている」「かみなっている」と造っても良いだろう(して、なかなか魅力的だ)が、細かく見れば「そらの様子」を表わしてはいない。

言い換えれば、われわれの日常に便利である予報、そこにおける「天気三分の計」が誤解のもとだったのだ。三者に、等しく同じ席が与えられている…と勘ちがいしてしまうから。まず、晴れとる/曇っとるの別があり、ついで後者の書類ばさみにあめ/ゆき/かみなりなんぞが入っているわけだ。ひ(日輪)/くもは、そらから「降ってくるもの」じゃないんで、フォルダに加えてよいのか判断に迷う。ということで、いつもながらの愚考駄弁の結語とするなら、晴れ(偉い)/曇り(偉い)/あめ(偉くない)…となる。

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